10月28日 決算特別委員会

◆委員(井上ノエミ) 
 まず、各会計歳入歳出決算審査意見書についてお伺いします。
 意見書の8ページ、(3)経常収支比率について、平成30年度の経常収支比率は82.1%で、前年度の85%から2.9ポイント下がっており、これは大変よかったと思います。
 経常収支比率が下がれば新しい事業、例えば教育などに回せる経費が出ます。平成30年度は人件費、扶助費、公債費も増えていますから、下がった理由は歳入が増えたからだと思いますが、今年度、経常収支比率が下がった理由をご説明ください。

◎財政担当課長(大竹恵介) 
 経常収支比率が減少した要因は、ご指摘のとおり、歳入が増えたということなのですが、特に経常収支比率を導き出す分母ですけれども、歳入、経常一般財源の総額があります。これが増えたということなのですが、これは特別区民税と、あと財政調整交付金が例年度より大幅に増加したことが、大きな要因の一つです。

◆委員(井上ノエミ) 
 経常収支比率の23区の平均は79%です。来年度の予算編成では80%くらいを目指してもらいたいと思います。そのために、特に人件費を減らしてもらいたいです。人件費は平成29年度から4億円増えて184億円です。歳出総計は1,714億円ですから、墨田区の予算の約10%が人件費です。一般会計から見ると15%が人件費で、職員の給与を下げることは難しいですから、行政改革を徹底して業務の効率化を図っていただきたい。人件費が増えているのは、行政改革の成果が上がっていないからだと思います。
 業務効率化のためのコンサルタントを雇ったと思いますが、その後はどうなっていますか。職員を削減するような見直しはやっていないのでしょうか。お伺いします。

◎企画経営室参事(郡司剛英) 
 まず、平成29年度と比較して人件費が増加した理由ですが、平成30年度の定年退職者の増加に伴う、退職手当の増加が一番大きな原因です。
 なお、この退職手当を除いた人件費は、前年度よりも減少しています。
 次に、業務効率化についてです。
 2カ年に及ぶ業務量調査を経た業務改善推進プロジェクトの中で、事務事業の見直しによる事業の廃止・統合及び業務量が多い事務、定型的な業務を効率化するためのAIとRPAの導入検討並びに庁内プロジェクトチームによる全庁共通業務の庶務事務の簡素化、効率化を進めるための検討を全庁的にしているところです。
 職員数の見直しについてですが、人口増加に伴う行政需要は、現在増大しているところです。幼児教育・保育の無償化等の新たに生じた課題への対応、あるいは近年全庁的に業務量が増加しているといった傾向がありますので、限られた職員数の中で既存事務事業の見直し、それから今後の職員定数等のあり方についても検討していきたいと考えています。
 来年度行う行財政改革実施計画の改定の中で、更なる業務の効率化を前提に、国の自治体戦略2040構想や本区の人口動態などを踏まえて、中長期的な視点で検討していきたいと考えているところです。

◆委員(井上ノエミ) 
 平成29年度、平成30年度と相当多くの職員を採用していますが、来年度の職員採用計画を教えてください。スリムな墨田区をつくる必要がありますが、現在は反対に大きくなっており、将来が心配です。
 各会計歳入歳出決算審査意見書の14ページには、「積極的な事務事業の見直しによる効果的・効率的な行政運営の推進、財源確保、経費節減が必須」とあります。また、「必要最少限の人員で区政課題を解決していくために職員を積極的に育成していくことが重要である」とあります。必要だからといって職員を増やしていけば、人件費が増えてしまいます。必要最少限でやっていただきたいと思いますが、ご意見を伺います。

◎職員課長(平井徹) 
 平成29年度、平成30年度と相当多くの職員を採用して多様化しているのではないかとのことですが、いずれもここ数年の退職者の見合いで採用しているものです。
 採用に当たっては、新たな行政需要への対応と喫緊の課題に取り組むために、一定の増員を見込む一方、民間委託の推進、事務事業の見直し等により職員の削減を図っています。このことにより、職員の総数としては、平成30年度当初で前年比2名減、平成31年度当初で前年比13名の減となっています。来年度についても、退職者への補充等により、現時点では60名程度の採用を見込んでいます。
 今後、児童相談所の移管等の行政需要の対応等、必要な人員については採用する必要があると考えていますが、引き続き民間委託の推進、事務事業の見直し等により必要最小限となるよう努力していきたいと考えています。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、予算の執行実績報告書の25ページ、2、新防災対策事業費に関連して、台風19号の避難について伺います。
 先週の災害対策特別委員会でも伺いましたが、墨田区の避難所は1階の体育館が多かったです。10月12日の午後5時に避難勧告を出したのは、雨と風についての避難勧告であり、洪水についての避難勧告ではなかったので、1階に避難させたとの答弁でした。また、洪水の避難勧告をする荒川の水位が7.7メートルに達していなかったという話でした。しかし、10月13日の午前10時の時点の水位は、7.7メートルまであと一歩の状況になっています。もし洪水の避難勧告になれば、避難所で1階から2階に移動しなくてはならず、大混乱を招いたと思います。
 災害対策の原則は、常に最悪の事態を想定することです。大丈夫だろうという予測が大災害になることは、東日本大震災で既に経験しています。今回の墨田区の判断は、甘かったと思いますが、ご見解を伺います。

◎防災課長(金子真也) 
 今回の台風については、主に雨風に対して、いろいろな対応をとらせていただいたとところです。
 一方で、当然我々も荒川の水位の状況は常に注視をして、いろいろな判断をさせていただきました。判断の甘さといった部分もあり、一例としては、避難勧告の解除のタイミングですが、こちらも荒川の水位を十分注視しながら、上流部は水位が低下状況にあると、あるいは満潮時刻を過ぎているといった部分で、総合的に判断をして解除を決定したところです。
 今回の荒川氾濫の危険性への対応という部分を含めて、おおむね妥当だったと認識はしているのですけれども、一方で、さまざまな課題が出てきたのも事実です。
 委員ご指摘のとおり、判断の甘さが重大な事態を招く可能性があることを十分に念頭に置きながら、今回の台風対応についてさまざまな検証検討を進めさせていただければと思います。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、予算の執行実績報告書の18ページ、3、防災待機職員用賃貸住宅の借上げ経費に関連してお伺いします。
 今回の台風では、区外に住んでいる職員の参集が問題になりました。今後も台風や大雨で交通機関がストップすることは十分考えられます。区民の生命を守るために、少しでも多くの職員に墨田区に住んでもらうことが必要です。そのための対策を考えていただきたいと思います。
 そこで、教員や幼稚園教諭、保育士を除いた職員のうち、一体何%が墨田区内に住んでいるのかお伺いします。
 また、新規に職員を採用する場合には、なるべく区内に住んでいる人、あるいは住む人を職員に採用する必要があると思います。もちろん、基本は試験の成績だと思いますが、いざというときに来られない人よりは、地元の方を優先していただきたいと思いますが、ご見解を伺います。

◎職員課長(平井徹) 
 職員の区内居住率は平成31年4月1日現在で28.5%ですが、幼稚園教諭及び保育士を除くと23.5%となります。ただ、幼稚園教諭も保育士も臨時非常配備職員に組み込まれていまして、今回多くの保育士が参集をしているところです。
 また、新規採用職員で墨田区に住んでいる人、あるいは住む人を優先すべきとのことですけれども、現在多くの職種が特別区統一で選考を行っていること、また選考に当たって、居住地を加味することはなかなか難しいため、墨田区に住んでいる人を優先することは困難ですが、少しでも区民の若者に区の公務員試験、選考受験のPRをしたり、新規採用職員にも地方出身者が多くいますので、なるべく区内に住んでいただくような啓発をするとともに、防災待機職員住宅の借上げ数を増やすなどして、区内居住者を増やすよう努力していきます。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、予算の執行実績報告書の15ページ、9、庁舎管理費に関連して伺います。
 今回の多摩川の氾濫では、武蔵小杉のタワーマンションが停電したことが話題になりました。電気設備が地下にあったために、洪水で動かなくなりました。
 墨田区役所は、洪水の場合の電気設備や、それ以外の通信設備などに関しても大丈夫なのかお伺いします。また、今回の台風の際には、何か特別な対策をとったのかお伺いします。

◎総務課長(遠藤稔) 
 庁舎では、配電盤などの電気設備を地下2階に、防災行政無線等の防災設備や電話交換機などの通信整備を5階以上の高層階に設置しています。停電時には、これらの設備の稼働に必要な電力を、地下2階と屋上に設置している非常用発電機で賄うこととなります。仮に庁舎周辺で洪水が発生した場合は、まずは庁舎の雨水槽や湧水槽など、たまった雨水を排水することで対応することになります。これを超えて地下2階の配電盤や非常用発電機が浸水した場合は、電力機能の維持が困難となります。現在、庁舎東側の玄関などについて、浸水が想定される箇所があり、防潮板の設置も進めていますので、この工事の完成によって一定程度、浸水対策が向上するものと考えています。
 また、今回の台風19号では、正面玄関前などに土のうを用意して万一の浸水被害に備えました。今後も有効な対策を講じていきたいと考えています。

○委員長(坂井ユカコ) 
 以上で、新しいすみだの質疑を終了いたします。